この機種は、現在でも最新世代の GPU で使われ続けている MXM 3.0 Type-A (MXM-A) 型のスロットを持っている最初の世代のモデルです。ひとつ前の世代の 8530w では MXM 2.1 型なので新しいカードとは互換性がありませんが、8540w なら物理的には最新の Quadro M2000M も装着することができます。
ただ、困ったことにこの 8540w は同世代の大型モデル 8740w や後継の 8560w/8760w などとは MXM 周りの実装が違っているようで、8540w に装着して動作するカードは極めて限られています。
どういうわけか大きさ以外はそっくりの 8740w ではいろいろなカードに対する互換性があるのですが、それの小型モデルである 8540w はそうではないという迷惑?な仕様になっています。
ただ、純正以外は一切使えないかというとそうでもなく、一応以下の 2 カードは使えるようです。
- Quadro 2000M
- FirePro M4000
ただし、このうち FirePro M4000 に関しては注意点があり、それは Dell のモジュールでないといけないということです。HP のモジュールは動作に必要なファームウェアが格納されている VBIOS ROM チップを搭載していない ROMless モジュールなので、本来の組み合わせ以外では一切動作しません。
ROMless モジュールを 8540w につけてみたら・・・
というわけで前置きが長くなりましたが、今回はその FirePro M4000 ROMless モジュールをつけてみたらどうなったか?という結果報告です。
電源を入れると普通に起動しますが、画面は真っ暗なままです。
そして普通にインストールされている Windows 10 が立ち上がろうとしますが、途中からだんだんとファンの回転が上がっていき、自動的に電源が落ちてしまいます。
まあ、動作しないことはあらかじめわかってるわけですからどうってことはないのですが、ちょっと面白いのは、Quadro K1100M や Quadro K2100M をつけたときには一瞬で電源が落ちてしまうわけですが、この ROMless FirePro M4000 は少しの間だけ GPU 以外の部分は普通に動作するということです。何の違いがあるんでしょうね。
Quadro K2100M と Quadro K1100M をつけたときの動画
どちらも本当に一瞬で電源が落ちてしまいます。
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