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2016年10月14日金曜日

GeForce GTX 1070/1080 (Pascal) は MXM 版もある?

2016 年に登場したばかりの NVIDIA の最新アーキテクチャー Pascal ですが、どうやらこの Pascal でも、ラップトップ用に MXM (Mobile PCI Express Module 交換可能な GPU の規格) モジュールが供給されるようです。

なお、従来の 900 番台まで、モバイル版 GPU の型番には "M" がつきましたが、Pascal からはモバイル版でもつかなくなったようです。

GeForce GTX 1070

EUROCOM というアメリカのラップトップ屋の YouTube チャンネルで、お披露目されています。



このカードは一見、MXM Type B 型に見えますが、残念ながら微妙に横にはみ出ています。

コネクターやねじの位置などは MXM 規格をベースにしているようですが、基盤は規格のサイズよりも大きいため、既存のラップトップは物理的に適合しない機種が多いでしょうね。ラップトップはスペースに余裕のない機種も多いですから。

チップには QUAL SAMPLE と書いてあるので、エンジニアリング サンプル品のようなものなのでしょう。

そのほかの既存のラップトップとの互換性などはどうなんでしょうね。推定するすべもありませんが、古の LVDS 接続の液晶なんかだと真っ暗だったりしてもおかしくないと思います。

なお、性能は GTX 980M を大きく上回るそうです。Maxwell (900 番台以前) から Pascal (1000 番台) への性能向上は非常に大きいようですね。

進化が停滞しているインテルなどの CPU とは違い、GPU は爆発的に性能が進化していて頼もしい話ですが、購入者からすると自分のものがすぐに陳腐化してしまうという面もあって悩ましいところです。大雑把な話、CPU だと、はっきり言って 4 世代前の Ivy Bridge でも大して性能的に差はない感じですけど、GPU だと 1 世代で倍になるぐらいですので。


もうひとつの GTX 1070

こちらのサイトでも紹介されています。カードの外観は上とはかなり違う感じです。
http://videocardz.com/62955/clevo-preparing-p870dm3-g-a-dual-geforce-gtx-1080-gaming-laptop

コネクターは MXM っぽい感じですが、カードのサイズはより大きく、またねじの位置まで MXM 規格とは違っているように見えます。

おまけに補助電源コネクターまで搭載してます。

普通のラップトップにつけられる可能性は低そうです。

特定のプラットフォーム専用部品でしょう。

aetina のサイトに GTX 1060 登場

M3N1060-MN という GeForce GTX 1060 のカードが掲載されてます。

上に紹介したものとは違い、MXM 規格通りのフォーム ファクターになっているようです。

aetina 社は、台湾の会社で、2012 年に Innodisk Corporation の子会社として設立された会社らしい。
http://www.aetina.com.tw/products-detail.php?i=86

http://www.aetina.com.tw/wp-content/uploads/2016/10/eDM-2/index.html

2016年9月22日木曜日

Dell Precision M4800 入手【その 5 MXM GPU 交換】【GeForce GTX 965M オーバークロック編】

この前紹介した MXM-A サイズの新型 GeForce GTX 965M を Precision M4800 に装着してみました。



手順

特に書くことはありません。K2200M とは違い、最新の SBIOS で問題なく使えました。

SBIOS: Dell Inc. A16, 2015-12-01
VBIOS: 84.06.52.00.27

LVDS 液晶の HP 8560w/8570w ではドライバーが当たるまでまったくバックライトが光りませんでしたが、eDP 接続の液晶を搭載したこの M4800 では全く普通に使用できました。組み替えて電源を入れればそのまま画面が出ます。

ドライバーはプラグ アンド プレイでインストールされないので、.inf の書き換えが必要です。

結果

VGA と HDMI 出力は作動しませんでした。HDMI のほうは、NVIDIA コントロール パネルには表示されるものの、使用できない状態です。VGA のほうは存在自体検出されません。VBIOS が対応していないようです。

3DMark Fire Strike は 4900 程度と、8560w/8570w に比べると振るわない結果になりました。CPU はずっと高性能なはずなのに、どうしてでしょうね。



オーバークロック

GeForce GTX 965M はめちゃくちゃオーバークロックが効く、という話を聞いたので、やってみることにしました。
参考
http://www.overclock.net/t/1588091/nvidia-gtx-965m-overclock

ツールには、MSI Afterburner を使用しました。

恐る恐る上げていきましたが・・・なんと突き当たるまで上げても安定して作動します。


  • コア + 135 MHz
  • メモリー +  1000 MHz (500 MHz) 帯域幅 112.2 GB/s


パフォーマンスはこれで 20 % 程度アップといったところです。コアの周波数はもっと余裕があるでしょうが、アフターバーナーではこれ以上上げられないのが残念です。これ以上上げるには VBIOS を書き換える必要がありそうです。

3DMark Fire Strike では・・・

  • 総合スコア 5937
  • グラフィックス スコア 6700

といったところ。GeForce GTX 970M より少し遅いぐらいですね。

GTAV をやってみたところ、画素数を 3840 x 2160 にしてもノーマル設定、MSAA オフではおおむね 30 FPS 程度とプレイが可能な程度でした。

ただ、発熱もかなり増えたようで、ゲーム中は時々サーマル スロットリングが作動していくらかコア周波数が低下してしまいます。といっても、周波数を見ていないと気付かない程度ではあります。






2016年9月21日水曜日

Dell Precision M4800 入手【その 4 MXM GPU 交換】【Quadro K2200M 編】

Precision M4800 は仕様に書かれている通り、MXM-A スロットを搭載しているので GPU 交換ができます。



8570w から取り外した Quadro K2200M に乗せ換えてみることにします。



Quadro K2200M の概要

  • MXM-A
  • TDP 65 W
  • Maxwell アーキテクチャー
  • 2014 年登場
  • VBIOS: 82.07.5F.00.09
といったところです。

このカードはもともと M4800 の大型版である Dell Precision M6800 に搭載されていたものです。
  • K1100M
  • K2100M
  • K3100M
などが古い Kepler 世代なのに対して、K2200M は新しい第 1 世代 Maxwell 世代の設計なので、頭一つ抜けて高性能です。

82.07.5F.00.09 という VBIOS が入っています。この VBIOS は UEFI をサポートしています。

作業

特に書くことはありません。分解して、元の K1100M と入れ替えるだけです。

ヒートシンクは本当は
  • Quadro K1100M
  • Quadro K2100M
  • FirePro M5100
で分かれているのですが、当方は K1100M 用ヒートシンクをそのまま使用しました。

8570w のヒートシンクに比べると、一部の電源回路が冷却されない形状なのですが、この辺りはメーカーによってまちまちなので気にしないことにしました。

結果

QHD+ パネル (eDP 接続) 液晶で検証したところ、普通に使えました。

ただ、ドライバーは自動で当たってくれないので、.inf の書き換えが必要でした。

もともと搭載されていたのが Dell の類似機種ということもあってか、HDMI 出力と VGA 出力も作動しました。

ただ、残念ながら、クロックが最大に上がってくれないということです。まあ、ほんのわずかな差なので問題はないでしょう。




注意点 K2200M が使える BIOS は A09 まで!

BIOS バージョンが A10 以上だと、POST 時に Valid MXM structure not found という警告が表示され、GPU クロックが常に最低になってしまい、まともなパフォーマンスが出ません。

この警告は VGA BIOS の代わりに GOP ドライバー使用にする(Legacy OROM を BIOS 設定画面で無効にする)と表示されないようになりますが、クロックが下がるのは同じです。

つまり、BIOS バージョンが A09 以下でないとまともに使用できません。

Precision M4800 は 2013 年発売で、2016 年現在も販売されている長寿モデルで、マザーボードも搭載される液晶によっていくつかの種類があります。

新しいマザーボードでは A09 へのダウングレードができませんので、その場合はまともに使用できません。

ちなみに M2000M なら問題ないそうです。

2016年3月26日土曜日

HP EliteBook 8560w に Quadro K1100M を付けてみたら・・・

Quadro K1100M は MXM-A 型フォーム ファクターの GPU で、Quadro K1000M の後継に当たります。

VRAM は GDDR5 が採用されていてメモリー帯域幅の分パフォーマンスはそれなりに上がっています。

ともかく、このカードは Dell のカードで、VBIOS も当然 Dell のものが入っています。

前に Dell の VBIOS が入っている Quadro K2100M を 8560w につけてみたときは動きませんでしたが、これはどうでしょう?

組み替えて、電源を入れてみると・・・

2016年3月22日火曜日

HP EliteBook 8560w に Quadro FX 1800M を付ける【MXM ダウングレード】

HP EliteBook 8560w に 8540w 用の Quadro FX 1800M を付けたらどうなるか?という話です。

やってみた結果・・・

8540w と 8560w はヒートシンクの形はだいぶ違うのですが、その点では問題ないようでした。

電源を入れると、普通に Windows も起動して使えます。ただし、最初の時は Video Memory Management Internal なんとかかんとかで BSOD になりましたが、2 回目以降は大丈夫です。

VBIOS の互換性の謎

VBIOS を確認すると、70.15.43.00.02 というバージョンのようでした。MAXSUN というメーカーの PC についているモジュールも同じ VBIOS を使っているようです。この ROM 内部のメッセージを見てみると
GT215 P876 SKU 0501 MXM VGA BIOS
となっています。Quadro FX 1800M に限らず、NVIDIA の MXM モジュールの VBIOS には・・・
"MXM" と記されていない VBIOS ファイル (単に VGA BIOS とある)
"MXM" と記されている VBIOS (MXM VGA BIOS や MXM3.0 VGA BIOS とある)
そのほか (例えば NONE-MXM3.0 Support VGA BIOS など)

が存在しているようですが、その中でこれは "MXM" が付いているので MXM 規格的に互換性が高い実装なのかもしれません。ただの憶測ですが。

ドライバーのインストールとベンチマーク

それはともかく、.inf を加工しないとドライバーはインストールされませんので、やってからドライバー署名の強制を無効にしてインストールします。

普通にベンチマーク (3DMark Vantage) も走って問題なく使えそうな感じでした。

この Quadro FX 世代は DirectX 10.1 までの対応なので、3DMark 11 以降は実行できません。

ちなみに 8540w の初期装着モジュールで DirectX 11 に対応しているのは FirePro M5800 だけです。DirectX アプリケーションでも最速なのはこのカードみたいです。1 番安いモジュールが 1 番高性能っていうのがなんともあれなのですが、Maxwell より前の Quadro (Kepler 以前) は OpenGL に特化していたということなのでしょう。


2016年3月21日月曜日

HP EliteBook 8560w に Quadro K2100M を付ける

この機種は Quadro K2100M が使えることが知られています。

余ってるカードがあるので、試しにやってみました。

まずは分解・交換・組み立て。

8570w と同じです。過去記事に何度も書いてきましたので再掲はしません。

で、電源を入れたのですが・・・なんと画面が真っ暗なままです。

あれ・・・どうした・・・壊してしまったかな?と思ったのですが・・・

1 つ思い当たることがあるとすると・・・

2016年3月12日土曜日

HP EliteBook 8570w に FirePro M5800 を付けてみたら・・・

今まで MXM GPU 交換に関してはより新しく高性能なカードに交換する「アップグレード」ばかりやってきましたが、今回はより古いカードを付けたらどうなるのか?という話です。

さて、今回は使うカードは 8540w 用の FirePro M5800 です。

結果やいかに・・・

2016年3月10日木曜日

HP EliteBook 8570w に Quadro K1100M を付けてみたら・・・

この PC に、Quadro K1100M を付けてみました。

K1100M は Dell Precision M4800 用のもので、それ用の VBIOS (80.07.CC.00.04) が入っています。UEFI GOP に対応した BIOS です。

8570w は UEFI Native モードになっています。

さて、どうなるか?

2016年3月8日火曜日

HP EliteBook 8540w に Quadro K1000M を付けてみたら・・・

この GPU は、8570w 用のモジュールで、TDP は 45 W です。

もちろん VBIOS は 8570w 用のものが入っています。

まー無理だろう、とは思っていたのですが、なんとなくやってみました。

さて結果やいかに・・・

2016年2月25日木曜日

【意外!】NVIDIA ドライバーのサポート期限

NVIDIA GPU のドライバーに関する不具合は多いですよね。

でもそのサポートされている製品だったら、ひょっとしたら修正版のドライバーがリリースされるかもしれません。

ところでその NVIDIA のグラフィックス ドライバーのサポート期限ってどこでわかるんだろう?と思って調べてみたのでメモ書きです。

で、調べたところどうやら Windows 版ドライバーと Linux など Unix 用ドライバーではサポート期限が違っているようです。

Windows 版ドライバーのサポート期限

同じバージョンのドライバーは複数の製品をサポートしていて、バージョンが 340.xx, 350.xx, 360.xx などと大きく上がっていくたびにサポート対象が変わってる・・・ってことでいいのかな?

例えば、HP EliteBook 8540w の純正 GPU である Quadro FX 880M/1800M などだと、最終版は 340 のようで、この次の 350 ではこれらの GPU はサポートされないようです。

で、この 340 のサポート期限は 2016 年 4 月 1 日までとのことで・・・ということはあと少ししかありません。


自分の製品がレガシー製品なのかどうか調べる方法ですが、下記 URL に「レガシー」とみなされる NVIDIA GPU のリストがあります。例えばここの 340.xx のリストに載っていたらもう次の 350.xx では対応しない、っていうことなんだと思います(たぶん)。
What's a legacy driver?

というか、すでにもう最後のドライバーが出てしまっているようで
This is the last driver for GT2xx, G8x and G9x GPUs 
なんて明記されています。あ、でも Quadro FX 880M は GeForce GT 330M ベースだからサポート期限までは出る可能性もあるのか・・・?詳しいことはわかりませんがどっち道もうすぐエンド・オブ・ライフってことかと。



Unix 版ドライバーのサポート期限

これは意外にも上記の Windows 版よりも長いようで、上記の 340.xx だとなんと 2019 年までサポートが続くそうです。3 年ほど長く。


ユーザーはずっと少ないはずなんですが、まあそうなってるそうです。別にいいけど・・・


2016年1月27日水曜日

NVIDIA ドライバーをインストールしようとすると再起動が必要と出る

NVIDIA のディスプレイ ドライバーをインストールしようとすると、再起動が必要と表示されてインストールできない問題についてです。



レジストリ エディターでレジストリの
NVIDIA_RebootNeeded
を削除すればいいだけのようです。

レジストリ エディターは regedit.exe というプログラムです。スタートメニューをクリックして、regedit と入力すれば出てきます。

RebootNeeded と入力し検索するとすぐに見つかり、ごっそり削除したところ解決しました。

当たり前ですが自己責任でお願いします。ちなみに当方の環境は Windows 10 64 bit です。

ちなみにこれは NVIDIA ドライバーのインストール・アンインストールが途中で失敗してしまった後だったので、たぶんそれが原因だと思います。

参考
http://www.eightforums.com/graphic-cards/18902-nvidia-installer-issue.html

2016年1月25日月曜日

Quadro K2200M SpecViewperf 12.0

SpecViewperf 12.0 の結果は以下のようなものでした。

Viewperf 12.0

ViewsetCompositeWindow
44.251900 x1060
38.351900 x1060
0.801900 x1060
30.481900 x1060
14.791900 x1060
22.021900 x1060
32.201900 x1060
63.471900 x1060







Graphics Hardware Configuration
Graphics AcceleratorNVIDIA Quadro K2200M
Graphics Driver Version10.18.13.5456
Display Resolution1920x1080 @ 32 bpp
Display Size/TechnologyN/A
Display Refresh Rate59 Hz
Display NameN/A Hz
System Hardware Configuration
ManufacturerHewlett-Packard
ModelHP EliteBook 8570w
Processor TypeIntel(R) Core(TM) i7-3630QM CPU @ 2.40GHz
Processor Base Frequency2401 MHz
Number of Populated Processor Sockets1
Number of Physical Cores per Processor Socket4
Number of Logical Cores per Processor Socket8
Number of Processor Threads per core2
L1 Cache per Socket (KB)64
L2 Cache per Socket (KB)256
L3 Cache per Socket (KB)6144
System Memory16GB
Memory TypeUndefined
Memory Speed1600 MHz
Memory Configuration4GB , 4GB , 4GB , 4GB
Disk ModelHitachi HTS727550A9E364
Disk Size465.76GB GB
Software Configuration
Operating SystemMicrosoft Windows 10 Pro64-bit
Submission Details
Test Date2016-01-25 08:16:33
Submitted bySubmitter company
System Customization
AAA
System Supplier
BBB
Comments
CCC

2016年1月23日土曜日

新世代の Quadro M シリーズはゲーム用としても可!【Quadro でゲーム】

Quadro というと、OpenGL を利用する CAD などのアプリケーション向けという位置づけになっています。

Quadro は多くの場合高価なのでコスパは最悪ですが、しかし DirectX アプリケーションでも利用できないわけではありません。

特に、Maxwell アーキテクチャーが採用された最新のモバイルワークステーション用 Quadro では従来の K (Kepler) 世代の Quadro と比べて大幅にゲームでのパフォーマンスが改善されている、という MSI の記事が以下にあります。
https://gaming.msi.com/article/do-you-know-new-nvidia-quadro-graphics-play-games-as-good-as-gtx-graphics

最新の Quadro というのは以下のように Maxwell を意味していると思われる "M" が数字の前についています。後についているのはモバイルの "M" です。

  • Quadro M5000M
  • Quadro M4000M
  • Quadro M3000M
  • Quadro M2000M
  • Quadro M1000M
  • Quadro M600M


これらのうち、M2000M 以下が 39.6 cm ディスプレイのプラットフォーム向けで、その上以上が 43.9 cm プラットフォーム向けという位置づけになっているようです。


上記の MSI の記事によれば 3DMark 11 において
  • Quadro M5000M P11000
  • Quadro M1000M P4600
だったとのことです。
  • M5000M の前世代の K5100M では P7050
  • M1000M の前世代の Quadro K1100M では P2050
だったということですので、小型モデル向け Quadro ではゲームの性能が 2 倍以上の性能になっていると理解しておけばいいでしょう。

ところで "K" から始まる前世代のモバイル Quadro でも、上から数えて 2 番目の数字が "2" となっている K2200M、K620M は Maxwell アーキテクチャーなので、その他の部分の仕様(メモリーとか)が同じなら現行の M 系の Quadro と大して差はありません。


2016年1月21日木曜日

HP EliteBook 8540w に Quadro 2000M を載せてみた【MXM 交換】

8540w に使っていない Quadro K2100M 載せてみようと思い、やってみたらすぐに電源が落ちるだけで使えませんでした。

同じく使っていない Quadro 2000M を載せてみたら動いたのでその報告です。

Quadro 2000M カードの概要

  • 39.6 cm プラットフォーム向け
  • MXM 3.0 MXM-A フォームファクター
  • VBIOS 70.06.31.00.06 (GF106 P1076 SKU 0503 MXM VGA BIOS)
  • DirectX 11 対応
  • TDP 55W

乗せ換え作業

昨日の記事をご覧ください。手順はほぼ同じです。


なお、8540w のヒートシンクは MXM 規格からはみ出しているわけではないので装着できるのですが、その逆にモジュール右上(取り外した状態でコネクター部を下にした場合)の電源回路をサーマルパッド経由で冷却するために必要な部分が欠けています。


この電源部分を動作中に手で触ってみると、アイドル時には非常にぬるく問題ないのですが、負荷をかけると指で触れないほど熱くなります。

もともとこのモジュールが装着されていた 8560w のヒートシンクでは、この部分もサーマルパッドが配され冷却されるようになっているので、そのままだと問題だと思います。

なので、分厚めのサーマルパッドなどを使うなどして、各自工夫してください。

ドライバーのインストール

そのままではインストールできません。.inf ファイルを書き換えることが必要です。

なおそれに伴って、ドライバーのデジタル署名はなくなってしまいますので、それに納得できないならこのようなビデオカードの換装を行うべきではありません。

手順は過去 8570w に Quadro K2100M を載せた時の記事にあります。

書き換える .inf ファイルは例えば、Windows 10 64 bit 版の場合で、NVIDIA ドライバーのバージョンが 354.56 の場合、以下の場所にあります。
C:\NVIDIA\DisplayDriver\354.56\Win10_64\International\Display.Driver
この中にある HP 用の .inf である nvblwi.inf を書き換えます。

使用感

ちょっとだけ早くなりました。オリジナルは FirePro M5800 だったので、それに比べれば消費電力はほぼ 2 倍、性能は 1.3 倍ぐらいになりました。

換装前 FirePro M5800
  • 3DMark Fire Strike 706
  • 3DMark 11 P1161
  • 3DMark Vantage P3742

換装後
  • 3DMark Fire Strike 1012
  • 3DMark Sky Diver 3269
  • 3DMark Cloud Gate 5213
  • 3DMark 11 P1548

動画

手順は動画にしてあります。その他の動画は昨日の記事からリンクしています。




2016年1月10日日曜日

モバイルなら GeForce より Quadro がおすすめかも?【Quadro の意外なメリット】

NVIDIA の GPU には、大まかに分けて GeForce と Quadro シリーズがあります。

皆様は Quadro といえばどんなイメージをお持ちでしょうか?それは大体以下のようなものではないかと思います。
  • Quadro は OpenGL を利用する CAD などのプロフェッショナル 3D アプリケーション向け。
  • ISV (Independent Software Vendor) 認定アプリケーションがある。
  • DirectX のゲームには適さない。
  • 性能の割には非常に高価でコスパが悪い。
  • 信頼性が高そう?
まだまだあるでしょうが、ま、こんなところかと思います。

さて、本日はその Quadro の意外ないいところ、という点です。それは・・・

Quadro の MXM は安い

何言ってんだ?と思われるかもしれませんが、デスクトップ用ではなく、モバイル用の一部の MXM カードの話です。

これはデスクトップ用カードの相場から考えれば、それの半分ぐらいの性能のモバイル用 Quadro の MXM は半額や 10 分の 1 ぐらいで流通していることも結構あったりします。

といっても、あくまでもグラフィックが MXM の PC で、かつ MXM と互換性があることが前提となりますが・・・

たとえば、当方が現在使っている Quadro K2200M という一世代前の MXM は中国のタオバオ (taobao.com) などから輸入すれば 20000 円もしないぐらいで手に入ります。



しかしデスクトップ用の PCI Express 版 Quadro K2200 だと価格ドットコムの最安値で 60000 円弱もします。

なお、これらのカードの性能はもちろんデスクトップ版のほうがいくらかは高性能ですが、何倍も差があるわけではありません。

MXM なら GeForce より Quadro が安い

安くて豊富に流通していますし、Quadro の MXM には MXM-A フォームファクターのカードが多く、GeForce よりも選択肢が多いです。

例として挙げた Quadro K2200M というカードは 3DMark のスコアを基準にすると、大体 GeForce GTX 960M か GeForce GTX 860M ぐらいの性能があるカードです。

同じ性能のある GeForce の MXM は大型の MXM-B 形状がほとんどなのでシステムを選びますし、値段も結構張ります。


2016年1月9日土曜日

ROMless MXM モジュールについて "VBIOS Chip Lacked MXM Module"

MXM 規格では、MXM モジュールを動作させるのに必要なファームウェア (VBIOS) は MXM モジュールに格納されることになっています。

一般的には、モジュールの EEPROM に格納されています。その VBIOS が MXM 規格に準拠しているなら、どのような MXM 互換プラットフォームに装着しても動作します。

OEM Module の例 ROMless Module

しかし、PC ベンダーが初期装着している MXM 型モジュールの中には、VBIOS が格納されている EEPROM を搭載していないモジュールがあります。そもそも EEPROM が基板上に実装されていないので、よく見れば判別可能です。

ではそういった ROMless モジュールでは、VBIOS がどこに格納されているのかというと、プラットフォーム (PC) の SBIOS に格納されていて、それが利用されます。

そういった実装がされたモジュールはその PC 以外ではまず動作しません。 ファームウェアがないんですから当然です。もちろん、他のプラットフォームの SBIOS に対応する VBIOS を書き込み、それが実行されるようにする改造をするなら別ですが。また、そういった ROMless モジュールは MXM 規格に準拠したとはいえません。

しかし MXM の規格書では MXM 規格に準拠したプラットフォームにそういった ROMless の MXM 非互換モジュールを装着し、VBIOS は SBIOS 内に存在するという実装も想定されています。

気を付けるべきは・・・?

特定 OEM 用に規格を逸脱する形でカスタマイズされた MXM 型モジュールの中でも、この ROMless は最もつぶしのきかない形になるカスタマイズで、純正のプラットフォーム以外で動作する確率はほぼ 0 ですので、動作するかわからない組み合わせを人柱となって試す場合でも避けた方が無難でしょう。

改造

参考
ROMless の MXM モジュールに EEPROM チップをはんだ付けする改造をしている人もいるようです。

2016年1月7日木曜日

Quadro K2200M を HP EliteBook 8570w に装着してみた【ドライバーのデジタル署名の強制を無効にする方法】

タオバオで 15000 円強で買った Quadro K2200M を 8570w に装着してみました。

このカードの特徴は以下のようなものです。

公式サイトはこちら

HP のワークステーショングラフィックス紹介 PDF はこちら

概要をおさらいしておくと・・・
  • Maxwell アーキテクチャー
  • 2 GB GDDR5 メモリー 80.2 GB/s
  • MXM-A 型だが MXM-B プラットフォーム向け
  • 消費電力 65 W
  • 性能はおおむね GeForce GTX 960M 並み


動作するか?

当方の 8570w はもともと FirePro M4000 という TDP 33 W のカードがついていましたので、それから比べると消費電力は 32 W 増しでほぼ 2 倍ということになります。

純正設定されているビデオカードでは Quadro K2000M の 55 W が最高なのでそれから比べれば 10 W 増しです。

したがって電源容量や発熱などに不安があります。また、VBIOS の互換性も心配です。

一応、8570w、8560w で使用できるという情報はありましたが。

結論から言うと、使用することはできました。

VBIOS は 80.07.5F.00.09 という Dell の VBIOS が入っていて、まったく書き換える必要はありませんでした。

デバイスドライバーを導入するには .inf に少し書き加える必要があります。したがってデジタル署名は利用できません。

ただ、負荷をかけた状態での放熱には結構問題がありました。

分解

バッテリーを外し、分解します。以下のコンポーネントを順番に外す必要があります。

サーマルパッドは新品を用意しておいた方がいいでしょう。ebay などで安く買えます。

  1. サービスドア
  2. 光学ドライブ
  3. ハードディスク
  4. キーボード
  5. パームレスト
  6. ヒートシンク・ファン
  7. ビデオカード (MXM)
詳しい分解方法については、K2100M に交換した際の過去記事をご覧ください。


組み立て

分解したら、バックプレート(ブラケット)を張り替えて、サーマルパッドを張りつけ、グリスを塗り、組み立てます。

火入れ

そのまま電源を入れます。VBIOS は 80.07.5F.00.09 というバージョンで、書き換える必要はありませんでした。このまま使用します。

1 回だけ再起動しますが、普通に Windows 10 が起動します。

次にドライバーを当てようと思い、NVIDIA 公式サイトから拾ってきてインストールしようとしますが、サポートされていないとか出てインストールできません。

どうやら、このモデルに K2200M を装着することは想定されていないようです。

.inf Modification Method

ただし、それでも NVIDIA のドライバーをインストールする方法はあります。とても簡単です。

「HP の PC で K2200M をサポートしているモデル用のドライバー」がインストールされるように、.inf を書き換えてしまえばいいだけです。要するに、この 8570w (モデルコード 176B) も対応機種として追記するような形となります。

8570w のモデルコード : 176B
Quadro K2200M のデバイス PCI ID : 13B3
HP のベンダー ID : 103C

当方はこのサイトの情報を参考に行いました。

方法は以下の通りです。

普通に NVIDIA からインストールしたいドライバーを拾ってきます。そしてそれを実行します。すると解凍され、インストーラーが実行されますが、対応していないとか出て失敗します。

しかし、ドライバーは解凍されていますので、それを開きます。

当方がインストールしたドライバーはデフォルトでは以下にありました。ドライバーのバージョンと Windows のバージョンによって分かれています。
C:\NVIDIA\DisplayDriver\354.56\Win10_64\International\Display.Driver
この中にある HP 用の .inf である nvblwi.inf を書き換えるのが今回の作業です。


次に、デバイス マネージャーを開いて、K2200M (ドライバーが当たっていない状態では Microsoft Basic Display Adapter) のプロパティを開き、ディスプレイ アダプターのハードウェア ID をメモ帳などに貼り付けておきます。当方の 8570w では以下のようになっていました。
PCI\VEN_10DE&DEV_13B3&SUBSYS_176B103C


先ほどの .inf を開きます。

%NVIDIA_DEV.13B3.2256.103C% = Section035, PCI\VEN_10DE&DEV_13B3&SUBSYS_2256103C 
のすぐ下に以下のように書き加えました。
%NVIDIA_DEV.13B3.176B.103C% = Section035, PCI\VEN_10DE&DEV_13B3&SUBSYS_176B103C


あと、Strings に以下のように書き加えておきます。NVIDIA_DEV.13B3.2256.103C = "NVIDIA Quadro K2200M "のすぐ下です。
NVIDIA_DEV.13B3.176B.103C = "NVIDIA Quadro K2200M "



これだけで完了です。

デジタル署名の強制を無効にした状態でドライバーをインストールする

さて、インストールですが、こうやって .inf を書き換えたことによって、ドライバーはデジタル署名されていないことになってしまったため、そのままではインストールできません。以下のようなエラーが出ると思います。


そこで、ドライバーのデジタル署名の強制を無効にした状態でインストールする必要があります。

そのためには Advanced Startup で再起動する必要があります。以下の様に行います。
  1. スタートメニュー
  2. Settings
  3. Update & Security
  4. Recovery
  5. Advanced Startup
  6. Restart Now

すると青い画面にいろいろな選択肢が表示されるので Disable driver signature enforcement を探します。現在は以下のように進んでいけばいいようです。
  1. Troubleshoot
  2. Advanced Options
  3. Startup Settings
  4. Restart to change Windows options such as:
  5. Restart
  6. Disable driver signature enforcement
Windows が起動したら、その状態でドライバーをインストールして、再起動します。途中ドライバーがデジタル署名されていない旨の警告が出ますが了承します。


再起動してインストールできていることを確認します。デジタル署名はされていませんが仕方ないです。それで不都合があるならやるべきではありません。



GPU-Z


ベンチマーク結果

これには大満足です。大体 K2100M は Fire Strike 1774 でしたから、約 2.22 倍のパフォーマンスになりました。GeForce GTX 960M 並みってことろでしょうか?

3DMark Fire Strike 1.1
3922



3DMark 11 無料版デフォルト設定
P5509



問題点

65 W の発熱はすさまじく、完全に放熱が追い付いていません。あっという間に上限温度に達してしまいます。

GPU-Z で確認すると、最大で 93 °C に達しているようでした。

90 °C を超えると PrefCap Reason (Performance Capped Reason) Thrm となっている通り、自動的にクロックダウンされているようです。幸いなことにコアクロックがいくらか制限されるだけのようなので、それほど遅くなったとは感じません。

発熱は心配ですが、これ以上できることもないので、自動パフォーマンス制限に任せておき、壊れたらもう 1 つビデオカードを買うぐらいの覚悟で使っていくことにします。そのころには安くなっているでしょうし。





一連の動画

一連の作業を動画にまとめておきました。詳細な分解作業などはチャンネル内にあります。


2016年1月6日水曜日

中国からの郵便が届いた!【国際郵便の到着日数】

YOYBUY.COM という英語で買えるタオバオ代行業者から日本の自宅宛てに発送していたものが、昨日とうとう届きました。


到着日数は?

代行業者に商品代金の支払いを済ませて手続きが開始したのが現地時間 12 月 24 日 14 時です。

売主から代行業者の倉庫に届いたのが 27 日 11 時です。売主から倉庫への距離がどれぐらいなのか調べていませんが、中国国内の広さを考えると配送は早いと思います。それに、支払いや到着後の連絡にもいくらかの遅延があるはずですので。

そして 27 日には国際配送料の支払いを済ませました。配送方法は中国郵政の航空便 (Air Mail Small Packet) です。すると即日発送完了を告げるメールが来ました。そのメールには追跡番号も記されていました。

29 日頃に中国郵政の追跡サイトで追跡できるようになり、年明けの 2016 年 1 月 3 日に日本郵便のサイトでも追跡できるようになりました。

そして自宅まで届いたのが昨日 5 日でした。最初の日から数えて大体 9 日ほどかかった計算になります。

梱包は?

今回頼んだのはノート PC のビデオカード Quadro K2200M というものです。





ebay でも出品している中国人がいるのですが、タオバオならその半額程度で売られているので代行手数料を考えてもお得だったからです。

もちろん、途中に代行業者を通すと保証が事実上使えないとか、そういったリスクはありますので、単純に比較できませんが。

その梱包としては必要最小限という感じで、最小サイズのぼろい段ボールをテープでぐるぐる巻きにして、中はプチプチというような感じになっていました。

間違ってもきれいではないですが、でもきれいな段ボールだと関税をとられやすいとかいう噂があって、わざと汚い段ボールで送ったりするのも配慮のうちという話もあるので、いいほうに取っておきましょう。

ちなみに関税や内国消費税は徴収されませんでした。梱包のぼろい感じが効いたかな?

2016年1月4日月曜日

NVIDIA 製 GPU の動画再生支援機能について【動画をハードウェアアクセラレーションで再生する】

NVIDIA 製 GPU の多くのモデルには、YouTube などの H.264 (AVC) 動画を再生支援してくれるデコーダーが搭載されています。

昔はこのビデオデコーダーは "PureVideo" や "PureVideo HD" などと称されていて、公式サイトにもモデルごとの機能の一覧が載っていました。

しかし、困ったことに現在ではあまり大々的にはこういったビデオデコーダーの仕様は記載されないようになっているようなのです。

理由は NVIDIA のみが知るというよりありませんが、CPU によるソフトウェアデコードでも十分なパフォーマンスが得られるようになってきて、あまり有難がられないからではないかと思います。

といっても現在でも新しい世代の NVIDIA 製 GPU ほど、続々と高性能・高機能なビデオデコーダーが搭載されるようにはなっています。といっても公式にその機能の名称がつけられているわけではなさそうです。

世代

NVIDIA 製 GPU のビデオデコーダーはいくつか世代によって機能・性能が分かれており、現在のところ第 7 世代まであるようです。

上述の通り、公式名称はないため、例えば第 5 世代のデコーダーは俗に "PureVideo HD 5" or "VP5" などと称されているようです。

参考
Nvidia PureVideo

VDPAU Feature Set

ところで、NVIDIA は Linux などの UNIX 系 OS のサポートも行っており、それらの環境から GPU のビデオデコーダーを利用するための API は VDPAU (Video Decode and Presentation API for Unix) と言います。VDPAU は NVIDIA 公式の呼称です。

参考
VDPAU

そして GPU が搭載しているビデオデコーダーの世代によって機能は違いますので、機能別に例えば VDPAU Feature Set A や VDPAU Feature Set B などとして公式に分類されています。

Feature Set A は俗にいう "PureVideo HD 1"、Feature Set B は "PureVideo HD 5" におおむね相当しています。

この分類は Windows ユーザーにも十分役に立つと思います。なぜなら、ハードウェアに搭載されたビデオデコーダーが UNIX から利用できて、Windows からでは利用できない仕様になっているということはおおよそないと思われるからです。

自分の NVIDIA 製 GPU がどの世代のデコーダーを搭載しているのかを知るには以下の公式サイトが役に立ちます。

Appendix A. Supported NVIDIA GPU Products

これからわかるように、モデルナンバー上の世代とビデオデコーダーの世代は必ずしも一致していません。

ビデオデコーダーの性能の目安

VDPAU Feature Set の分類は機能を表していますが、あくまでも上限の画素数やコーデックについてです。

これは 同じ世代でも GPU の動作クロックなどといった要素によってさまざまなため、どれぐらいの性能があるかは明示されていません。

YouTube 動画での目安としては以下のようなもののようです。

Feature Set A B,C は仕様としてフル HD 程度の画素数まで対応しています。

Feature Set D のデコーダーは前世代のデコーダーに比べると性能が非常に高く、また 4K 画素数のデコードに対応しています。手持ちの Quadro K2100M だと大体 3840 * 2160 の YouTube 動画は 30 Hz なら余裕で再生できますが、60 Hz は完全に無理です。40 Hz 程度が限界のようです。

Feature Set E のデコーダーは性能がさらに高くなっています。Digital Cinema Initiatives という団体による 4K のもう 1 つの定義である DCI 4K (4096 * 2160 画素) のデコードに対応しています。

Feature Set F では H.265 (HEVC) のデコードに対応しているようです。

2016年1月3日日曜日

YouTube 動画でハードウェアアクセラレーションを利用する方法【YouTube が重い場合】

GPU (CPU 内蔵グラフィックスを含む) には動作再生支援用のデコーダーが搭載されていることがあります。

CPU 性能が低く、ソフトウェア再生では高品質な動画を滑らかに再生できない PC であっても、そういったハードウェアのデコーダーを利用すれば動画を滑らかに再生できることも多いです。

まずは、YouTube 動画を視聴するのにハードウェアアクセラレーションを利用する利点と意外な欠点を挙げてみましょう。

利点

  • CPU 利用率を抑えられる。
  • 通常、CPU によるソフトウェア処理より消費電力が低い。より長いバッテリー寿命を期待できる。
  • GPU のデコーダーには高画質化機能が搭載されていることがある。

欠点

  • ブラウザーにもよるのかもしれませんが、例えば Google Chrome で YouTube 動画を視聴していると、CPU によるソフトウェア処理ではタブ切り替えなどで動画の画面から隠れて見えない部分は上手に処理をさぼってくれたりしますが、ハードウェアデコードでは常にデコーダーが使用される状態になります。
  • ハードウェアの能力の限界を超えるような高画質動画をデコードさせた際の破綻の仕方に難ありです。ソフトウェア処理でデコードが追い付かない場合はコマ落ちするだけですが、ハードウェアデコードではちょっとでも追いつかないとバグることがあります。そういった場合に自動的にソフトウェアデコードに切り替わるブラウザーもありますが、そうでないブラウザーもあります。バグるとページをリロードしないといけなくなったりします。したがって、ハードウェアデコードを利用する場合は自分のハードウェアのキャパシティを知っておいて画質を選択する必要があります。

YouTube でハードウェアアクセラレーションを利用する方法

現在販売されているハードウェア (GPU など) とソフトウェア(ブラウザーなど)の組み合わせでは、ほとんどの場合デフォルトでハードウェアアクセラレーションが有効になっているはずです。

基本的には、ハードウェアアクセラレーションが利用できる場合のみ利用され、利用できないと判断された場合はソフトウェア処理になると思います。

そしてどんな場合に利用されるかですが、これはまず YouTube 動画のコーデックを GPU のデコーダーがサポートしている必要があります。

たとえば、YouTube では現在、VP9 コーデックをサポートしている Google Chrome や Mozilla Firefox といったブラウザーでは VP9 がデフォルトです。しかし、たとえば多くの NVIDIA 製 GPU は VP9 のデコードをサポートしていません。

VP9 はフリーで高効率なコーデックですが、このコーデックをサポートしているデコーダーを搭載した GPU はあまり多くありません。インテルの比較的新しい CPU 内蔵グラフィックスに一部存在する程度です。

一方、H.264 (AVC) はかなり古いモデルまで含め多くの GPU にデコーダーが搭載されています。

そういった GPU でハードウェアデコードを利用するには、YouTube 動画のコーデックを H.264 などの一般的にサポートされているコーデックに切り替える必要があります。

切り替え方ですが、h264ify という VP9 が利用されないようにするプラグインがあります。

ブラウザーを変えるのもいいでしょう。現在のところ Internet Explorer や Edge といったマイクロソフト製のブラウザーではデフォルトで VP9 がサポートされておらず、こういったブラウザーで視聴すると AVC が使用されるため、デフォルトでもより多くの環境でハードウェアアクセラレーションが利用されると思います。

ブラウザーによる挙動の違い

これは非常に大きな要素です。

例えば IE や Edge ではハードウェアアクセラレーションが利用可能だと、ハードウェアの能力を大きく超えるような高画素動画をデコードさせてもまったくソフトウェア処理に切り替わりません。デコードが追い付かないとこうなるんだ、という様子を観察できます。

Firefox や Chrome では少しでも異常を検出するとすぐにソフトウェアデコーダーに切り替わってしまいます。ハードウェアの能力が十分余っていても、一時停止を使ってクロックが下がった後に再生を再開すると、それだけで能力不足と判断されるのか、ソフトウェア処理になってしまいます。

バッテリー寿命などの関係でハードウェアアクセラレーションにこだわる必要がある場合、うかつに一時停止もできません。

ハードウェアアクセラレーションが効いているかどうか確認する方法

GPU-Z というツールが便利です。
たとえば NVIDIA 製 GPU なら Video Engine Load を観察します。使われていなければ完全に 0 に張り付くと思います。



この動画はこちらです。
Fire and Embers in 4K - free stock footage