そもそも MXM (Mobile pci eXpress Module) 規格は、モジュール(ビデオカード)・プラットフォーム (ノート PC など) 両方について、ハードウェア・ソフトウェア・インターフェイスなどの標準を取り決めています。
なので、この規格に準拠したモジュール・プラットフォーム同士なら組み合わせを選ばず動作するはずなのです。
本当にこの規格通りに実装されているプラットフォーム、モジュール間であればどのメーカーだろうが、どのモデルだろうが相互に接続できます。
別にものすごいことではない
これは少しも驚くようなことではなく、デスクトップ PC であれば、大昔から当たり前だったことです。
たとえば、 PCI、AGP、PCI Express のビデオカードと、マザーボードのメーカーやモデル、接続するディスプレイの組み合わせによっては動作しない、といったことは基本的にありません。標準化・規格化されているからです。
無数に存在し、次々発売されるマザーボードごとに対して、ビデオカードの VBIOS を書き換えたりする必要があるなどということはありません。
しかしながらモバイル用 GPU では MXM 規格が登場するまでの間も、モジュール化された GPU はあったようですが、あくまでも特定の設計のシステム専用で、広範な互換性はありませんでした。
参考
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0520/ubiq64.htm
参考
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0520/ubiq64.htm
だったら、ユーザーは自分のノート PC のグラフィックを交換できるか?
MXM は普及していき、多くの PC に MXM 形状のスロットと MXM 形状のモジュールが搭載されていったのですが、実際にはそれらの PC・モジュールすべてが規格に準拠しているわけではないようです。
MXM は見た目の形状(フォームファクター)も規定していますが、それ以外にも相互接続性を確保するためにソフトウェアインターフェイスなど多くの面を規定しています。
MXM 型のビデオカードをユーザーが交換する場合、多くの場合こういったソフトウェア面での互換性が問題になります。
そもそも、自分が使っている PC が MXM 準拠なのかという問題があります。
そうだとしても、入手しようとしている MXM モジュールを取り扱っているオンラインオークションの売主などが MXM 規格のビデオカードと称していても、多くの場合それは見た目の形状が MXM というだけのことが多く、ソフトウェア的にも MXM 規格通りに実装されていないことは非常に多いのです。
NVIDIA のサイトから引用します。
MXMでは、ユーザーがグラフィックスをアップグレードできますか?
MXMは、アップグレード可能なグラフィックスをサポートするように当初から設計されました。しかし、MXMのメリットが現場でのアップグレード性以上に大きくなったため、IHVの基準エンジニアリング設計を活用することで、業界全体のエンジニアリングの負担を軽減しています。これによって、最新のグラフィックス製品を早く製品化することができます。現場でアップグレードできるものもありますが、MXMのインプリメンテーションの多くはアップグレードできません。プラットフォームのインプリメンテーションによります。
本当に MXM 規格通りのシステム
HP の一部機種には MXM 準拠であることが明記してあるワークステーション、および MXM 準拠が明記してある非常に高価な交換用モジュールもあるようです。
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