2016年6月17日金曜日

MSI AfterBurner の導入方法・設定方法を日本語で解説! 【MSI 以外の PC でも可!】

MSI アフターバーナーという、台湾の MSI 社が無償配布している便利なツールがあります。

名前からすると MSI 社製 GPU 専用オーバークロック用ツールのような感じですが、MSI 以外の製品でも基本的に動作します。



また、オーバークロック以外にもいくつかの有用な機能を持っています。これについても、MSI 以外の製品でも基本的に動作します。

列挙してみると・・・

  1. GPU (グラフィックス) のオーバークロックを行う。
  2. フレーム レート (FPS)、CPU・GPU 使用率、温度などをゲーム画面上に表示(オーバーレイ表示)する。
  3. 温度・クロックのモニタリングを行う。

などです。

日本語公式サイトについて

日本語の公式サイトは一応ありますが、簡易な古い説明と、英語版ダウンロード サイトへのリンクが設置されているだけです。見て見たければ、どうぞ。


ダウンロードしよう!

ここからダウンロードできます。

Download を押すと、いろいろな製品が出てきますが、MSI Afterburner とだけ書いてあるのをダウンロードすればいいでしょう。

現在のところ
  • Download the latest version of MSI Afterburner (4.2.0) here.
  • Download the latest version of MSI Afterburner (4.3.0 Beta) here.Beta 
の 2 つのバージョンが配布されているようですが、Beta じゃない方がいいと思います。

インストール

これは単に「ライセンスに同意する」を選択して、「次へ」を押して進んでいくだけなので、特に解説するような点もありません。

なお、MSI Afterburner の動作には、RivaTuner Statistics Server という別のソフトが必要になります。

そのため、MSI Afterburner のインストールを進めていくと、RivaTuner Statistics Server のインストール画面も出てきます。これはゲーム画面に各種情報をオーバーレイ表示するのに必要なソフトなので、キャンセルしないでインストールしてください。

インストールができたら、再起動する必要があるかもしれません。

起動

デスクトップまたはスタート メニューの中にある MSI Afterburner を起動します。

こんな感じです。

オーバークロックする

オーバークロックすれば PC が壊れる可能性があります。壊れてもいい覚悟がある場合のみやってください。

MSI Afterburner が対応している GPU、マザーボードの場合のみオーバークロックができます。このツールは多くの製品に対応していますが、決してすべての製品に対応しているわけではありません。また、対応していても常に全項目を操作できるわけではありません。操作できない項目のあるハードウェアの組み合わせもあります。

まったくどれも対応していないということもあります。そういう場合はこのツールでのオーバークロックはお手上げとなります。

対応していない項目はスライダーが動かせません。

動かせても、適用できないということはあります。結構このツールがまったく使えない PC は、実際あります。

で、やり方ですが、まずはスライダーを動かして、どれぐらい上げるのかを決めます。少しずつやるのが無難でしょう。なお、逆にクロックを下げる方にも変更できます。


スライダーを動かしただけでは適用されません。Apply を押して初めて適用されます。

元に戻したくなったら、Reset を押せば直ちに初期状態に戻ります。

その隣には、オーバークロックの設定値を 5 つまで記憶しておける Profile 機能がついています。

このツールを閉じても、オーバークロックは解除されません。再起動するまでそのままです。

オーバークロック状態でゲームをしたい場合、事前にこのツールを起動してオーバークロックを適用し、ツールを閉じてからゲームを起動することになります。

Settings を押すと、初期設定では封印されているいくつかの上級者向けなオプションを有効にすることができます。リスクを承知でさらなるオーバークロックを行う人向けのようです。AMD 製グラフィックスの場合はさらに特別のオプションもあります。

設定する

MSI Afterburner の Settings をクリックすると、安全上の理由から初期設定では表れない高いクロックへのオーバークロック設定や、電圧の変更などをすることができます。



マスター グラフィックス プロセッサの選択
これは複数の GPU を接続している場合にどれを制御するのかを選択します。

全般的なプロパティ
Windows と一緒に起動
Windows 起動時にこの MSI Afterburner を一緒に起動します。

最小化の状態で起動
MSI Afterburner 起動時にウインドウを最小化した状態で起動します。

安全上のプロパティ
Enable hardware control and monitoring
デフォルトで有効。これは要するに GPU や CPU の温度をこの MSI Afterburner で監視することを許可する設定です。いちいち無効にする必要はないでしょう。

Enable low-level IO driver
デフォルトで有効。ハードウェア (GPU や CPU など?) に対して OS を介してアクセスするのではなく、直接アクセスする、っていうことなんではないかと思います。知りませんが・・・無効にする必要はないでしょう。

Enable low-level hardware access interface
デフォルトで有効。一部のアプリケーション (Battlefield など) を利用する際には向こうにすると安定するようです。特別な事情のない限り、変更する必要はないでしょう。

Restore settings after suspended mode
デフォルトで有効。一部のバグのあるグラフィックス ドライバー向けの機能だそうです。サスペンド モード(スリープ?)後に設定していた状態に復旧しない場合に、MSI Afterburner が設定を復旧してくれるらしい。よくわからん。

電圧制御のロック解除
チェックすると、電圧制御ができるようになります。リスクが高いらしい。ヘルプが壊れてて詳細不明。

電圧モニタリングのロック解除
チェックすると、電圧を監視できるようになります。ほかの電圧調整ツールと共存する場合はオフにしないと危険らしい。

強制定電圧
一般的には、GPU の節電機構によって自動的に電圧が変化するようになっているが、それを無効にして一定の電圧にする。

アップデート チェッキング フリークエンシーを設定する
要するにこのツールのアップデートを自動的にチェックするかどうかという設定です。お好みで。

AMD compatibility properties

Extend official overclocking limits
AMD Catalyst Control Center (AMD 公式オーバークロック ツール) で設定された上限値よりも高いクロックを MSI Afterburner で設定できるようにする。

Disable ULPS
Ultra Low Power State (ULPS)モードを無効にする。ULPS とは、Crossfire (AMD 製 GPU を複数接続して高性能化できる機能) 構成時に、2 枚目のグラフィックス カードを超省電力状態にする機能らしい。これを有効にすると安定する場合があるらしい。かなり特殊な場合の設定です。

Unofficial overclocking mode
上の Extend official overclocking limits をさらに拡張する?これを有効にすると、AMD ドライバーのインターフェイスには存在しない方法でオーバークロックできるらしい。違いはよく分からない。

Reset display mode on applying unofficial overclocking
非公式なオーバークロックを行っていると、画面表示が点滅することがあるらしい。これを有効にすると、それを解決できるかもしれないそうです。

Enable unified GPU usage monitoring
AMD ドライバーの GPU 使用率監視機構の代わりに、MSI Afterburner に?統合された監視機構を利用する。一部の AMD 製 GPU において、正しく GPU 使用率が表示されない場合の機能らしい。







フレーム レートや GPU 温度などをゲーム画面にオーバーレイ表示する

これを有効にするには、モニタリング タブを開きます。


監視項目には以下のようなものがあります

ゲーム画面に表示したい監視項目についてオンスクリーンディスプレイでの表示にチェックを入れていけばいいだけです。

  • GPU temperature (GPU 温度)
  • GPU 使用率
  • FB usage (フレーム バッファー使用率?)
  • VID usage (謎)
  • BUS usage (PCI Express バス使用率)
  • コアクロック (GPU 周波数)
  • メモリクロック (VRAM 周波数)
  • メモリ使用率 (VRAM 使用量)
  • Temp limit
  • Power limit
  • Voltage limit
  • OV max limit
  • Utilization limit
  • フレームレート
  • Frametime
  • CPUx temperature (CPU コア温度)
  • CPUx usage (CPU 使用率)
  • RAM usage (物理メモリー使用量)
  • pagefile usage (ページファイル使用率)

ほかの設定項目は特に変える必要はありません。

OK を押して設定を保存したら、MSI Afterburner を開いたまま、ゲームを起動すれば監視項目が表示されます。これだけで、もう使えるはずです。

しかし、初期設定のままだと、字が小さくて読みにくいです。また、ゲームによっては、表示される位置が邪魔かも知れません。

そこで、今度は RivaTuner の設定を変更します。開くには、通知領域の小さな "60" のアイコンをクリックします。


文字に輪郭を付けたいなら、On-Screen Display shadow をオンにします。
文字の色を変えるなら、On-Screen Display palette を選択し、色を選びます。
文字の大きさを変えたいなら、On-Screen Display zoom のつまみを動かします。
場所を変えたいなら、"60" の文字を動かします。画面の淵をクリックすると、どの四隅に寄せるかを選べます。

ほかにもいろいろありますが、こんなもんでしょう。

使用例



GTAV での使用例はこんな感じです。上画像で表示しているのは・・・

  • GPU 負荷 / 温度 / コア クロック / PCI Express バス負荷
  • VRAM 周波数 / 使用量
  • フレーム レート (FPS)
  • CPU 温度 / 負荷
  • メイン メモリー使用量 / ページ ファイル使用量

です。

2016-09-23 追記

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